ココアバターとカカオバターの違いは何でしょうか?
そもそもココアバター、カカオバターとはなんなのでしょうか?
その疑問にお答えします!
目次/contents
『ココア』と『カカオ』の違い
「ココア」と「カカオ」の違いに明確な定義はありません。
一般的には、
加工度の高い場合は「ココア」(ココアバター、ココアパウダー等)
加工度の低い場合は「カカオ」(カカオ豆、カカオマス等)
と、使い分けることが多いようです。
ココアは商品名でよく見かけ、カカオは植物の名前として使われているのも納得です。
なので、ココアバターとカカオバターは同じものと考えていいかと思います。
このサイトでは、ココアバターと記します。
ココアバターとは
カカオマスには50%~57%(平均的には55%)の脂肪分が含まれています。
その脂肪分を絞ったものがココアバターです。
色は薄黄色(クリーム色)
ホワイトチョコレートは、ココアバターに砂糖と乳製品を加えて作るので、チョコレートだけど白いんです。
溶ける温度(融点)は33.8度
常温では固形ですが、体温で溶けるので、口に入れると溶けるのです。
また、この性質を使って化粧品やボディクリームや座薬にも使われています。
実際には、25度位から溶け出し、32-33度で完全に溶けてしまいます。
このように、体温よりやや低い温度で溶け出す植物性油脂はほかにありません。
チョコレートの独特の口溶けはまさにココアバターのだけが出せるのですね。
夏場は室温でも溶けてしまうので、冷蔵庫に避難させましょう!
(密封して、保冷バックに入れたあと、野菜室で保管するのがおすすめです)
主成分はオレイン酸、ステアリン酸、パルチミン酸
オレイン酸は一過不飽和脂肪酸で、オリーブオイル含まれています。
血中コレステロールを減らして生活習慣病の予防が期待される脂肪酸として有名です。
ステアリン酸、パルミチン酸は酸化しにくい飽和脂肪酸です。
さらに未脱臭のココアバターはポリフェノール等の抗酸化物質が含まれています。
よって、酸化しにくく、常温でも固形のまま2-5年保存することができます。
チョコレートの保存性が高いのもココアバターの成分のおかげなのですね!
ココアバターの使い方
チョコレートの流動性を高めるためにカカオマスに数%添加して使います。
クーベルチュールはカカオマスにココアバターを加えることでなめらかに仕上げています。
また、チョコレートの口溶けをよくするために追加して使われます。
市販の板チョコの原材料にもココアバターが使われていますね。
(マニアの私はココアバターからホワイトチョコレートを手作りしました。
詳しくはまとめをご覧ください↓)
未精製(未脱臭)ココアバターとは?
一般的には、カカオマスから絞られたココアバターを、更に精製してピュアなココアバターが製造されています。
その精製をしないで、絞ったままの状態を未精製(未脱臭)ココアバターといいます。
最大の特徴は、カカオマス由来の脂溶性の香りの成分が残ってることです。
まるでカカオのような香りを楽しめ、産地ごとの個性を出せますね。
香りのよいカカオバターには、品質の高いカカオマスが必要です。
また、ほかの匂いや酸化臭を防ぐようしっかりとした管理が大切です。
この品質の高い未精製ココアバターを使うと、一味違った美味しいホワイトチョコレートできるのです。
まとめ
ココアバターとカカオバターについてお伝えしました。
どちらもカカオマスから絞られた油脂のことで、「ココアバター」または「カカオバター」と呼ばれます。
固形のチョコレートが口の中で溶けて美味しく食べられるのは、ココアバターは常温で固形、人の体温の少し低い温度で溶ける性質があるからです!
また、チョコレートの流動性を高めたり、口溶けをなめらかにする性質があります。
さらに酸化しにくく、コレステロールの下げる脂肪酸でできているので、体にも良い油分です。
美味しいチョコレートにはなくてはならないココアバター、通販もしているので、興味がある方は使ってみてください。
私は、ココアバターを購入して、手作りホワイトチョコレートを作ってみました。
ココアバターを溶かして、スキムミルクと砂糖を加え、型に入れて固めるだけで簡単にできますよ。
(手作り感あふれる、自己満足的な美味しいホワイトチョコレートができました(笑))
ご感想お待ちしております!
2 thoughts on “ココアバター?カカオバター?チョコレートの口溶けの秘密!”